ホール・劇場に必要な防音設計は?求められる条件を解説

公開日:2026/01/15
劇場の防音工事

ホールや劇場では演奏の音、お客さんの声などさまざまな音が発生するため、外部に音が漏れて迷惑にならないよう防音対策を行う必要があります。同時に演奏や鑑賞の妨げにならないよう、外部からの音が内部に入らないような対策も行わなければなりません。今回はホール、劇場の防音設計について解説します。

ホール・劇場の防音設計の目標値とは

防音に関する値にはどのような基準があるのでしょうか。ここでは防音設計の際に用いられている目標値である、D値について解説します。目標値を知り防音設計に役立てましょう。

遮音性能の目標値

空間内の防音性能は、D値という数値で評価されます。D値は遮音性能の等級です。等級によりピアノやステレオなどの大きい音が聞こえるか、テレビ、ラジオ、会話といった一般的に発生する音が聞こえるかなどが変わってきます。オーケストラを演奏するような音楽ホールでは、高い防音性能が求められるでしょう。また、外部の音が内部に入らないようにもしなければなりません。ホールや劇場の外からはさまざまな音が入ってきます。

車の通りが多い場合は車の音が気にならないよう防音設計をしなければなりません。電車の音や踏切の音が聞こえるような場所であればそれらへの対策も必要です。ホールの外で人が会話する声などにも対策が必要です。ホールや劇場ではD値としてD-65からD-75が目標値となるため、その基準を参考に防音設計を考えましょう。

防振設計が必要

音は空気、壁、物質を通して伝わります。防音性能を高めるには部材間の振動伝達を抑えることが有効です。壁を二重にし、部材の間に空気層を取り入れることで振動伝達を抑えられます。防振材には防振ゴムを用い、床や天井を浮かせる構造にすることが多いです。近年は防振ゴムだけでなく、リングマウントやボールダンパーといった防振材を活用することもあります。ホールや劇場を複合ビルに設置する際は、とくに床への伝播を抑えるような防振構造が必要になるでしょう。

適切な残響時間がポイント

ホールや劇場は高い防音性能が求められますが、演奏の響きも計算しなければなりません。どのようなポイントを押さえて防音設計を行う必要があるのでしょうか。

最適な残響時間を考える

ホールや劇場において、音が心地よく響くかどうかは重要なポイントです。音が響きすぎてしまうと、演奏の妨げになったり、演奏の意図を損なったりします。一方で音の響きが少なすぎる場合、音同士が馴染まないなどの影響があるでしょう。そのためホールや劇場は、最適な残響時間を計算して空間設計を行う必要があります。

用途によって計算する

ホールや劇場と一口にいってもさまざまな使用用途があります。クラシックがメインのコンサートホール、ロックやポップス中心のライブ会場など用途によって最適な残響時間は異なります。用途に合わせて残響時間を計算し、空間設計を行わなければなりません。多目的ホールとしてさまざまな用途に空間を使いたいという場合は、可変残響装置、吸音パネル、反射板などの設置で響きの量を調整することも可能です。

内装の選定が必要

壁、床、窓など内容にはさまざまな素材が使われているため、内装の素材選びにも注意が必要です。音を吸着しやすいものはカーペット、音を反射しやすいものは窓ガラスやフローリングです。内装の素材を選定した上で、求める音響を出す環境づくりのため、反射板、吸音パネル、レゾネーターなどを設置し、音響を設計しましょう。

音響障害・室内騒音の対策も欠かせない

防音対策や残用時間の調整以外にも音響障害の防止が欠かせません。音響障害への対策について解説します。

音響障害の防止

本来の音と違った音色が聞こえてしまう、音の明瞭度が低下する、音が空間の1点に集中してしまうなど、音響に問題が起こる状況を音響障害といいます。音響障害を防止するには音が均一に後方まで届くようにする、最適な反射面を設けるなどの設計が求められます。また、音響障害の改善にはパネルの設置が役立つでしょう。調音パネルは設置することで吸音、散乱などのバランスを調整する役割を果たします。

室内騒音に対する対策

ホールや劇場では室外への防音対策、音の響きを最適にする対策が必要ですが、室内から出る騒音にも対策が必要です。室内の騒音は演奏の音に影響します。静かなシーンで騒音が目立ってしまい、演目の質を下げてしまうこともあるでしょう。ホールや劇場には空調設備が必要ですが、空調の音がうるさいという問題も起こりがちです。静けさを保ちたい場合は空調機械室を設けることで、空調設備の音を低減するといった対策ができるでしょう。

まとめ

ホールや劇場はコンサート、ライブ、演劇、講演会などさまざまな用途に活用されます。多くの方が集まり音楽や人の声が響くため、しっかりとした防音設計が必要になります。室内から室外へ音が漏れないようにするのはもちろん、室外から室内への音を入りづらくすることも重要です。防音設計によりお客さんは演目に集中でき、質のよいサービスの提供が可能です。防音に加え、最適な音の響きを考えて空間設計をする必要もあります。ホールや劇場の使用用途によって最適な音の響きは異なるため、用途に合わせて設計を行うか、多目的な用途で使えるよう響きを調整できる装置を設置するなどの工夫を取り入れましょう。

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イメージ引用元:https://www.showaonkyo.com/引用元:https://www.soundzone.jp/引用元:https://dspc.co.jp/引用元:https://www.livtech.jp/引用元:https://www.noe.co.jp/
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(株式会社昭和クリエイト)
環境スペース
(サウンドゾーン)
D.S.PコーポレーションLivtech
(リブテック)
日本音響エンジニアリング
見積もり
シミュレーション
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※ピアノ室/戸建ての場合の目安
Dr-60程度Dr-60程度Dr-50~55程度記載なしDr-50
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